皆さん、この絵はどこにかかれているかお分かりでしょうか!?
そうです。なんと田んぼをキャンパスに見立てて色の異なる稲を使用して
巨大な絵や文字を表しているのです。
このような作品を「田んぼアート」と呼んでいます。
今回は、田んぼアートを見られる場所や製作方法、歴史についてご紹介します。
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田んぼアートとは
田んぼアートとは色合いの異なる稲を植え、巨大な文字や絵を描いた作品です。
稲はどの位地から見られるのかを考慮し設計され、葉や穂の色が
緑、黄緑、紫、黄色、白などの観賞用の品種が植えられます。
また、田植えや稲刈りの体験ツアーを開催するなどし、祭りとして行事化すること
により地域観光にも貢献しています。
田んぼアートの歴史と由来
田んぼアートは1993年に青森県田舎館村で稲で文字を描いたのが始まりとされています。
北方稲作文化発祥の地とされているこの村の米を使い村起こしをしようと
市役所職員の発案から田植え体験ツアーを開催しました。
その企画の中で通常の稲(「つながるロマン」という名のブランド米)に加えて
紫稲と黄稲の3色を使い文字と「岩木山」を描きました。
この稲作文字がはじまりです。
当時は現在のようなアート性は低く、先ほど述べた田んぼに書かれた
文字を簡易的に作った櫓(やぐら)から眺めるといったものでした。
そして、2000年を過ぎた頃から稲作文字の流れが変わっていきます。
ここで活躍していったのは農協女性部と、とある養護学校教諭の男性でした。
農協部は、毎年手作業で稲を植え、色分けなどの細かい作業を重ね
植えるだけではなく、成長してきた稲の手直しをするなどし
年々、技術を向上させていきました。
2003年当時、市役所役員の親戚だった養護学校で美術科を担当していた男性が
その役員から頼まれ、今まで岩木山がメインだったアートから一変
「モナリザ」をデザインしたのでした。
しかし、そのモナリザは観光客からは「太ったモナリザ」と罵られ不評を買う
作品となってしまいました。
その翌年から、遠近法を駆使し、PCで画像を処理し、展望台から見える田んぼの形
にあわせて絵を調節し、ビジュアルが格段に向上しました。
その後、稲の色も増え、ジャンルにこだわらず様々なテーマの作品を作り上げ
現在のような「田んぼアート」としての芸術性が確立されたのです。
2003年 モナリザ
2012年 不動明王
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【田舎館村、田んぼアート料金と見ごろ、観覧期間の紹介】
田んぼアートの広がり
現在では田んぼアートは、発祥地の青森県の田舎館村だけでなく
北は北海道の旭川市、南は鹿児島県の南九州市の全国各地(約20ヵ所)で
開催されています。
ただし、何と言っても有名なのは、やはり発祥の地、田舎館村です。
開催24回目の今年はNHKの大河ドラマで話題になった「真田丸」と
今年の夏上映予定の「シン・ゴジラ」がテーマになるようです。
第一会場の田舎館村役場庁舎東側の田んぼでは、安土・桃山時代、
第二会場の道の駅いなかだてでは、日本の過去と現代をテーマにした
コラボレーションが楽しめます。
観覧期間と料金について
平成28年度観覧期間は以下のとおり予定しています。
※田植え等の状況により変更になる可能性があります。
会場 | 期間 | 休館予定日 |
第1田んぼアート
(田舎館村展望台) |
5月30日(月)~10月10日(月) | 10月2日(日)
※稲刈り体験ツアーのため |
第2田んぼアート
(弥生の里展望 |
6月18(土)~10月10日(月) | ー |
【開館時間について】
両会場ともに、開館時間は下記のとおり予定しています。田んぼアート期間中は
休館予定日を除き、土、日、祝日も開館します。
観覧期間 | 開館時間 |
5月30日(月)~7月15日(金) | 9:00~17:00
(最終入館16:30) |
7月16日(土)~8月31日(水) | 8:30~18:00
(最終入館17:30) |
9月1日(木)~10月10日(月) | 9:00~17:00
(最終入館16:30) |
【料金について】
平成28年度料金は下記のとおりです。注意事項をご確認下さい。
区 分 | 第1田んぼアート
(田舎館村展望台) |
第2田んぼアート
(弥生の里展望所) |
|
4階展望デッキ | 6階天守閣 | ||
大人(中学生以上) | 300円 | 200円 | 300円 |
小人(小学生) | 100円 | 100円 | 100円 |
未就学児(小学生未満) | 無 料 |
引用:田舎館村公式HP
ライブカメラ、その他詳細は、田舎館村の公式HPをご覧下さい。
http://www.vill.inakadate.lg.jp/
最後に
年々規模を拡大し、現在では全国から多くの観光客が訪れるようになった
田舎館村の田んぼアート。
見頃は8月下旬頃までと言われています。
9月下旬には稲刈り体験ツアーが開催されますので
自然体験に参加してはいかがでしょうか。
また、皆さんのお住まいの近くでも稲作が盛んな地域であれば
田んぼアートが行われているかも知れませんので
調べてみるのもいいかも知れませんね。
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